インプラント(人工歯根)の辺縁骨の吸収を最小限に抑える事が出来るのが、アストラテック インプラントの従来からの特徴です。最新の科学的根拠に基づいた先進のコンポーネントです。オッセオスピードTX インプラント、EV インプラント(デンツプライ社)ではさらに次の特徴が挙げられます。
フッ素処理した表面性状により、骨治癒のプロセスが速くなりました。組織再生促進力が優れています。つまり治療期間の短縮が望めます。
- (1) 骨を作る細胞が集まってきてインプラントとくっつきやすい。
- (2) 骨の成分が沈着しやすい。
- (3) 初期からインプラントと骨の接触面積が大きい。
その表面には化学的処理によりナノレベルの粗さが付与されています。
- (4) 特に、最終ドリル径を小さく形成する必要のある軟らかい骨質の場合に、テーパー状先端は有効などの利点があります。
- (5) 他の表面のインプラントと比べてオッセオスピードTXでは、特に、柔らかい骨での使用においても良好な骨反応や最適な臨床成果が優れています。
二酸化チタンのブラスト(粗造な表面構造、マイクロラフネス)、
マイクロスレッド(生体力学的骨刺激、インプラント頚部の微細なスレッドにより、最適な骨への荷重分散と応力値を適正にします)、
コニカルシール(強固かつ安定した適合性)、
コネクティブカウンツァー(軟組織接触面積および難組織量の増大)
- (6) インプラント表面に骨が出来るのが速く、治療期間が短くて済みます。
下顎では2ヶ月、上顎では4ヶ月 を目安として上部のかぶせ物を作ります。免荷期間が、6週間ととても短くなります。
- (7) 従来のインプラントは埋入してから骨の接着が低下する時期がありましたが、この低下がありません。
7. 使い捨てドリル(単回使用ドリル)の選択ができる。
1回きりのドリルなら、感染に対してより安全で、切れ味の点でも優れています。
補綴のオプションは、セメント固定、スクリュー固定、オーバーデンチャーによる修復処置に対応しています。
9. オッセオスピードEV OsseoSpeed EVの特徴と手順(2017年6月)
1. インプラントの径や長さのバリエーションが豊富になりました。
アストラテックインプラントシステムEVには、ストレート、コニカル、ショート、ナロー、ワイドの種類があります。
形状が S(straight)の真っすぐタイプ 以外に C(conical)の先細タイプ が加わりました。
コニカルインプラントの場合、本体部分が0.6 mm 細くなっています。(例えば、EV 4.2 C の場合直径が4.2mm、本体部分径が3.6mmです。)
径が、ストレート3.0 3.6 4.2 4.8 5.4 コニカル4.2 4.8で、3.5にもショートサイズの6.0mmの長さが加わりました。直径3.0mmインプラントは、十分なスペースを確保できない上顎側切歯および下顎中切歯、側切歯の修復に使用します。直径3.6mmインプラントは、隣接歯間の骨量またはスペースが限られた症例に使用します。
インプラントは、すべて純チタン(グレード4)製です。
■ 皮質骨の形成 (ストレートインプラント)
インプラント頚部辺縁骨への圧力を軽減するために、A は薄い皮質骨( 2mm未満)、
B は厚い皮質骨(2mm以上)の皮質骨の形成に使用します。コニカルドリルEVを使用します。
■ 海綿骨の追加形成
骨質が軟らかい場合は、根尖側の骨でインプラントを支えるステップ状の埋入窩を形成します。
それ以外の場合は、Vドリル(根尖側部の追加形成)またはX ドリル(全体にわたる追加形成)を
使用して埋入窩の根尖部を拡大します。
下顎など、より骨質が硬い場合には、X ドリルを使用します。
2. 接続部であるアバットメントの維持がが強固で緊密になりました。
アバットメントの固定が6点から7点に代わり、位置決定が正確にできるようになりました。
前歯部に対応できる三角形の形状が加わりました。
3. インプラントの強度が40%アップしました。
4. 埋入手順、上部構造に至るステップがより効率的になりました。
柔軟なドリリングプロトコルにより、求める初期固定が得られるようになりました。
骨質の違いによる埋入ステップ(皮質骨の厚みによりコーティカルドリルA,Bを使い分けます。2mm以上はB)は、より効率的になりました。
海綿骨の追加形成ドリル(Vツイスト ドリル、Xステップ ドリル)が加わりました。
下顎のように固い皮質骨の場合X型ステップドリルを根尖側での骨のサポートを必要としない場合V型ステップドリルを使用します。
埋入窩を形成したら、デプスゲージで深さが適切かどうかを調べてインプラントを埋めます。
インプラントは隣接する辺縁骨と同じレベルになるか、またはわずかに辺縁骨よりも下になるような深さにします。
ディレクションインジケーターEVは、形成した埋入窩の位置と方向を確認する場合に使用します。
細い方はドリル 1 の後に、太い方はドリル3 の後に使用します。
レーザマーキングは6 mm の深さを示します。
器具中央部のフランジ(カラー部)は、インプラントの最小(Φ 3.0)と最大(Φ 5.4)のプラットフォームサイズを示します。ディレクションインジケーターEV には、誤飲防止のための縫合糸等を取り付けるための穴が付いています。
5. ヒーリングアバットメントの形状が、ラウンド型だけでなく、トライアングル型も加わりました。
ラウンド形状タイプは口腔内のあらゆる部位に使用できます。
トライアングル形状タイプは、主に前歯部の切歯や犬歯の根断面形態の再現に優れています。
トライアンギュラー形状のヒールデザインEVは、2ピースアバットメントとなっています。
インプラント周囲の軟組織に審美的な形態を付与し、より自然な上部構造を作成します。
適切な治癒段階を経てカバースクリューEVを露出させ、ヘックスドライバーEV を使用して取りはずした後、選択したヒーリングアバットメントを装着します。
ヒーリングアバットメントは手指の軽い力(5〜 10 Ncm)で締め付けます。
6. インプラントの径により色が異なっており、色調で判別できます。
直径3.0mm グリーン、3.6mm パープル、4.2mm イエロー、4.8mm ブルー、5.4mm ブラウン
7.インプラントへのアバットメント接合様式がOne-position-only でも可能なため、その方固有のアトランティスCAD/CAM アバットメント(歯科技工物)が使用できます。
8. 最終アバットメントは、全て同一トルク(25 Ncm)で締め付けられるようにデザインされています。
テンポラリーアバットメント、ブリッジスクリューによる補綴物の締結は、より低いトルク(15Ncm)が適用されます。
9. インプラント体の根尖部にあたるスレッドが深くなりました。(2020年8月より)
根尖部の切削性が向上し、インプラントが形成窩に安定し固定されます。
それにより、十分な初期固定を得やすく、埋入がスムーズになります。
特に抜歯窩において固定が得やすくなりました。
10. トレフィンドリル EV
部分的または完全にオッセオインテグレーションしたオッセオスピードEV インプラントを除去するのに使用します。