■アイテム
持続的な歯を包み込むマイルドな矯正力により、ルートコントロール(最適アタッチメント、
パワーリッジ等を使用)や過蓋咬合(バイトランプ等を使用)にも適切に対応して歯並びを整えます。SmartTrackというアライナー素材は高い弾性を持ち、より持続的なフォースを加えることで予測実現性のある歯牙移動のコントロールを高めています。
■スマートトラック Smart track
マウスピース(アライナー)の素材です。高い弾性力を持ち、持続的な歯牙移動(特に回転、挺出など)のコントロールを向上します。
■IPR(歯間削合)
IPRは、歯を移動するスペースを作るための一つの方法です。手動の仕上げ用ストリップ、高速バー、低速ダイヤモンドディスク、振動ハンドピースによる方法があります。歯にとってできるだけ問題のない範囲内(0.1mm〜最大0.5mmまで)で隙間を作ります。
■叢生(デコボコの歯並び)治療
叢生とは、アゴに歯が並びきらず、スペースが不足して凸凹になっていることです。
叢生を治療する3つの基本的なオプションは、前歯の唇側傾斜(頬側歯冠傾斜)、臼歯部歯列拡大(頬側歯冠傾斜)および歯間削合(IPR)です。重度の叢生では、抜歯が必要な場合があります。臼歯部の咬合が非常に強い場合には、下顎前歯全体のIPRではなく下顎切歯を1本抜歯することを検討します。
■オープンバイト治療
前歯部開咬では、「マルチトゥース挺出用最適アタッチメント」を使い上顎切歯4本すべての挺出を伴うオープンバイト治療をします。このアタッチメントは、前歯の挺出(引き出す)、臼歯の圧下(押し入れる)の両方に作用します。空隙を併発する前歯フレアアウトまたは唇側傾斜がある治療では、これらの前歯を舌側傾斜すると、相対的な挺出となり、オーバーバイトの増加に役立ちます。また、舌突出癖(舌を上下の間から出してしまう癖)があれば改善します。
■上顎前突(出っ歯)、下顎前突(反対咬合)の治療
2級ゴム(主に出っ歯の治療)、3級ゴム(反対咬合)との併用、単独歯のゴム掛けなどで矯正治療をよりスムーズに進めていきます。上顎前突では、大臼歯の遠心回転を加えると、それほど大きな遠心移動を要することなくより良好な咬合関係を実現できます。
■過蓋咬合(ディープバイト)の治療
インビザライン G5では、スピーの湾曲のためのレべリングによる小臼歯挺出や前歯部圧下および臼歯離開のコントロールの向上を実現するため、スマートフォース・アタッチメント、プレッシャーエリア、プレシジョン・バイトランプ等の包括的な機能を持っています。プレッシャーエリアと過蓋咬合用最適アタッチメントは、前歯の圧下と臼歯の挺出のコントロールを改善することでスピーの湾曲を平坦化し、より予測実現性の高いディープバイトの治療を行います。相対的な圧下を実現するための前歯の唇側傾斜をします。
※「バイトランプ」は、上顎のマウスピースの舌側面(裏側)に形成される突起物です。
過蓋咬合を改善するために、前歯部のコンタクトの維持および臼歯部を離開します。
※ 前歯を唇側傾斜(頬側への歯冠傾斜)させることで、相対的な圧下が可能なケースもあります。
※ 挺出とは歯を突出するように移動、圧下とは歯を根元方向へ押し込むことです。
■狭窄歯列弓の治療
歯牙が舌側に傾斜したオメガ型あるいはV字形の歯列弓に対して、頬側への歯冠傾斜による拡大が有効です。
■トゥースサイズディスクレパンシー
上下の歯牙の大きさの比率が一致しないトゥースサイズディスクレパンシーがある場合は、幅の広い方の歯牙をIPRで狭めるか、狭い方の歯牙を補綴修復で広げる必要があります。 トゥースサイズディスクレパンシーが大きすぎる場合には、下顎切歯を1本抜歯するケースもあります。
■オーバーコレクション
理想とする最終位置よりも、予想される後戻り分を考慮して過度の矯正を行うことを言います。
■シミュレーション システム
「クリーンチェック」は、歯の移動を視覚的に確認できる仮想画面です。治療中の歯の動き、治療後の状態を知ることができ、直接3Dモデルを修正すると歯列全体の動きがリアルタイムに視覚的に画面を通じて確認できます。矯正治療の計画では歯牙位置の修正、 歯列弓の拡大・狭窄、 IPR、 アタッチメントとプレシジョンカットなどをシミュレーション上で修正できます。また、咬合干渉のチェックもできます。
■抜歯症例への対応
最新のG6においては、重度の叢生または上下顎前突症の第一小臼歯抜歯症例にも対応できます。リトラクション用の最適アタッチメントにより、臼歯が前方へ傾斜及び移動しにくい力がかかるので、犬歯は効果的に歯体移動しやすくなります。臼歯部には加強固定を最大化するために、アンカレッジ用最適アタッチメントを設置します。
■ティーンの矯正治療
インビザライン ティーンでは、10〜14歳位の混合歯列期における咬合誘導などの治療を行います。第一小臼歯および第一大臼歯が完全萌出しており、クリンチェック治療 計画上、咬合平面の設定ができる状態であれば、それ以外の部位が未萌出または萌出途中であっても適応が可能です。
■プレシジョン・ウィング
インビザライン治療における下顎前方誘導(成長期の10代の下顎劣勢長を伴うClassⅡ不正咬合治療、)
プレシジョン・ウィングは、第一大臼歯と小臼歯の間に設置されます。
素材はインビザライン アライナーと同様のスマートトラック素材で作られ、補強されています。
患者さまが咬合することによりプレシジョンウイングが咬み合い、下顎が前方に保持されます。
1. 下顎前方誘導期間前 ディープバイトやクロスバイトの改善を行いレベリングをする。
2. 下顎前方誘導期間 ClassⅡクラス2を改善し、同時に歯牙の配列とレベリングを行う。上下顎のプレシジョンウイングは下顎を前方に誘導し、前方の位置で保持されます。
3. 通常のインビザライン治療 最終的なレベリング(臼歯のオープンバイト改善、萌出した犬歯が挺出、前歯の配列を完了します)や配列が行われます。
※ 下顎前方誘導MAの適応条件は、犬歯、第二大臼歯および第三大臼歯を除き、完全に萌出している。第一大臼歯が欠損していない。DおよびEがある場合、先天的欠損の第一小臼歯または第二小臼歯の有無に関わらず、乳歯が約1年脱落しない。大臼歯および小臼歯(プレシジョン・ウィングの設置箇所)の頬側に過剰歯が存在していない、等です。
■インビザラインG7
1. 大臼歯の最適アタッチメントを設置することにより、回転と挺出のコントロールが向上しました。
・マルチプレーン最適アタッチメントは、大臼歯の回転を伴う挺出および圧下をサポートします。(左図、中図)
・挺出用最適アタッチメントは、大臼歯の挺出をサポートします。(右図)2. 上顎切歯のコントロール性が向上しました。
・マルチプレーン最適アタッチメントは、回転を伴う挺出および圧下が組み込まれている際に、上顎側切歯をより効果的にコントロールすることが可能です。(左図)
・サポート用最適アタッチメントは、隣在歯を圧下する際に上顎側切歯のコントロール性を向上させるデザインになっています。(中図)
・ルートコントロール用最適アタッチメントとSmartStageテクノロジーを組み合わせることにより、1つのアタッチメントでも小臼歯の近遠心的なルートコントロールが可能です。(右図)※ ルートトルクとは、歯根の頬舌的傾斜の変化の事です。
■インビザラインG8
Smart Forceアライナー・アクティベーションは、アライナーの特定部分の表面が歯牙に対して正しい方へフォースがかかるように誘導し望ましい歯牙移動を促進します。圧下のために切歯または犬歯に適用されます。
Smart Forceアライナー・アクティベーションは、ディープバイトの改善と臼歯部の歯列拡大の臨床上の予測実現性を高めます。これにより叢生やディープバイトを解消し、臼歯部開咬の発生率を削減します。拡大サポート用最適タッチメントにより、小臼歯と第一大臼歯に頬側のルート トルクがかかり、拡大中に不要な頬側への歯冠傾斜が軽減され、臼歯部の開咬の発生率も抑えられます。と同時に、治療の最終段階で咬合接触を整えてくれます。また、前歯の早期接触を適切に抑えることにより、臼歯部開咬の発生率を削減します。
■Invisalign Go system(インビザライン ゴー システム )
移動できる歯牙の範囲を制限することにより実現したシンプルな矯正や、矯正と歯冠修復治療を組み合わせた包括的歯科治療を目的に開発されたマウスピース型矯正装置です。
■ インビザライン・ファースト
「インビザライン・ファースト」とは、成長過程にある小児向けのマウスピース矯正装置です。
早期の矯正治療を必要とする混合歯列期(乳歯は永久歯が混在している時期)の成長過程にある方のための装置です。
混合歯列期に矯正治療を開始することによってアゴ骨や歯槽の不調和を改善し、早期に好ましい骨格系のバランスを得られることがあります。
適用条件は、
1. 第一大臼歯を有し、切歯(乳歯もしくは永久歯)の少なくとも2歯が2/3以上萌出していること
2. 少なくとも3/4顎 に乳歯(C、D、E)または未萌出の永久歯(3、4、5)を2歯以上有していること
治療内容は、
小児の第1期治療・・・・歯列弓の育形成、萌出歯牙のためのスペース確保。歯列弓の育形成、拡大、空隙/叢生、A-P(前後的)関係の改善、審美的な治療、前突または干渉の治療をします。
10代のPhase 2 (exclusively priced)治療・・・・叢生/空隙、垂直的およびA-P(前後的)改善、補綴前処置を含む中等度から重度の不正咬合の治療をします。