感染に弱く治癒力が低いため重度な歯周病になり易い。歯周病は6番目の糖尿病の合併症です。
放置したために、症状が目に出て視力が失われるケース、腎症や神経障害になるケースもあります。動脈硬化やがん、認知症になるリスクが高まります。日常生活動作(ADL)が低下しやすく、多病の人、要介護の人が増えます。
嚥下(えんげ)障害のため食事が困難な場合がある。片麻痺では麻痺側の歯の清掃が不良になりがちで、虫歯や歯周病などのトラブルを起こすことが多い。麻痺側の舌には舌苔の付着が多く、口腔ケアの必要が出てくる。胃瘻(いろう)や経管栄養の人は舌の清掃を十分に行う必要がある。(お口を動かさない分汚れがたまる、誤嚥性肺炎の予防)
骨が疎(そ)な為、高度な歯周病 (歯がぐらつく) や、高度な顎堤(がくてい)の吸収 (入れ歯ががたつく)が見られる。歯周病の進行も早い。ビスフォスフォネート剤使用の場合には、抜歯などの外科処置による骨壊死の危険性があるために注意が必要です。
手を始め全身の関節と同様、顎関節に関しても障害を受ける。(口がうまく開かないので、歯科治療は難しい。)首の屈曲・回転がうまくできず、食事の摂取・口腔の清掃が著しく困難である。手指や肩の関節に支障をきたし思うように力が入らないため、歯磨きの動作が困難になる。指に力がかからないため入れ歯の着脱が困難となる。そのため、介護の創意工夫により、日常生活の改善を図る。午前中に動きが悪い場合が多く、そのような場合には午後から治療をする。
お口をなかなか開けて頂けなくなります。そのため、食事の摂取・口腔の清掃の介護が大変になり、虫歯や歯周病がひどくなってしまう。入れ歯の取り扱や管理が徐々にできなくなり、紛失することもある。症状が進むと義歯の装着さえ困難となる。
歯痛を訴えるときは、胸痛から関連した痛み(関連痛)の可能性も考え、狭心症の発作に注意する口腔内の炎症部位から細菌が血液に入り、心臓の内膜などに付着してトラブルを起こさないようにする。
抗血小板薬などの血液をサラサラにする薬を投与されている場合には、出血を伴う処置(抜歯など)は制限される。
手指の振戦は緊張すると強くなることが多いので、リラックスしてもらうことが大切です。パーキンソン病も摂食・嚥下が上手くできなくなる。脳梗塞では麻痺側で食物残渣が残りやすくなる。
口から食事を取れないため口腔内で食物を咀嚼する刺激や、食物を見たり匂を嗅いだりすることがないため、唾液の分泌量が滅少し、口腔の自浄作用が低下する。歯面は汚れ口臭を伴い、口腔内は乾燥しやすく、細菌感染を起こし易くなる。
PEG=Percutaneous Endoscopic Gastrostomy、経皮内視鏡的胃瘻造設術のことです。特に口腔ケアに力を入れる必要性が出てきます。
脳梗塞後遺症などの場合、側臥位(健側下)で口腔ケアを行う。スポンジブラシや綿球などで汚れを拭う。歯科衛生士はバキュウム吸引装置付のブラシにより清掃を行う。筋力が低下している場合には、支えたり、クッションを工夫して入れますが、無理せず横になっていただいても治療可能です。
口腔ケア用品を入れると噛んでしまう方がみえるので、まず声かけを行い、ぬるめのお湯やイソジンガーグル液にて口腔清掃を行う。歯科治療は、頭部固定をしっかりした後、バイトブロックにて口の開口を行い取り掛かる。
11.痛いところがあっても、訴えることができない方
認知症であったり日常のコミュニケーションに障害を持つ方は、痛みを伝えたくても話すことができなかったり、体を自由に動かせないためにうまく伝えられません。痛みがある時にその方が出す何らかのサインを見逃さないように観察する必要があります。精神的な側面もサポートします。
呼吸器系の疾患の多くは咳嗽や喀痰を伴います。 咳嗽が続くことにより体力の消耗が促進され、 また口腔内に痰が付着し滞ることによリ口内の不快感や口臭の源となり 食欲減退を引き起こすことになります。 口腔内は細菌に至適温度・湿度であるため痰の貯留は、感染を誘発することになります。
在宅酸素療法を受けて見える方は、血中酸素飽和度を測定しながら、治療を断続的に行います。
抗痙攣剤、抗てんかん剤の副作用として歯肉増殖、 口内炎、口内乾燥など口腔内をはじめ嘔気・嘔吐、食欲不振、 発熟、頭痛などが起こって来ます。長期服用により歯肉増殖が起こってきます。 歯と歯肉の間にポケットが形成され歯垢がたまりやすくなり、 口腔内細菌によって二次感染を引き起こし、歯肉炎や歯肉が潰瘍化し、 歯肉出血をきたします。スケーリングの治療、口腔ケアなどを行います。
口をもぐもぐさせ、 舌を捻転させたり突き出したりするなどの反復性で常同的な不髄意運動を 「オーラルディスキネジア」といいます。 原因別の分類として抗パ—キンソン薬(l-dopa)の投与により起こる薬物性ディスキネジア、 向精神薬の長期投与により起こる遅発生ディスキネジアと、 高齢者にみられる原因不明の特発性ディスキネジアなどに分けられます。 注意点としては、舌の突出運動で義歯や歯の尖った部分に接触することにより、 舌に傷を作りやすい。また、舌ばかりでなく顎全体の運動ため、 義歯による口腔粘膜の潰瘍を生じ易いことです。
重症心身障がい者(児)の方は、本人の意思と関係なく身体がよじれたり、 突っ張ったりすることがあります。 これは、精神的緊張により誘発されたり、増悪したりします。 無理やりの口腔ケアは不要な緊張や不安、苦痛を招き効果的な口腔ケアを難しくします。リラックスする事がポイントです。
脳性マヒ、てんかん、筋疾患などで経鼻栄養・気管切開・胃ろう栄養などの方も見えます。適切な口腔ケアが必要となります。
16.変形性関節症などで膝や股に痛みが強く歩行困難な方
上半身が健常でも膝や股に痛みが強く歩行困難な場合、日常生活の範囲が狭まり口腔清掃もおろそかになりがちです。 状況に応じて介護のメニューを変えましょう。
その他、様々な疾病でお悩みの方が見えます。
一度、コンドウ歯科にご相談ください。